夏に開催される納涼会ですが、何をする行事なのか、どの時期が適切なのか、「よく知らない」という方もおられることでしょう。
また、どのような服装がふさわしいのか、どういったイベントが人気なのか、具体的にわからないと準備や企画がすすみませんよね。
本記事では、納涼会について基本的なことから詳細なイベント事情まで紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
納涼会では何をする?いつ開催?
ここでは、納涼会の意味や開催時期について確認しておきましょう。
- 納涼会は涼を求めて楽しむもの
- 開催は7月から8月にかけての暑い時期
これから納涼会を開催する場合は企画の参考にしてください。
納涼会は涼を求めて楽しむもの
納涼会の由来は平安時代の貴族が避暑地でたしなんだ「夕涼み」とされています。現代でも、夏の暑さをしのぐため涼しい場所でくつろいだり、冷たいものを口にしたりして涼を求めるのが特徴です。
夏は「納涼○○」と名のつくイベントが数々開催されますが、夏に開催するだけでは本来の意味になりません。見た目や味わい、音、触感など五感で涼やかさが感じられるかが納涼会ならではのポイントです。
開催は7月から8月にかけての暑い時期
納涼会は一年で最も暑い時期の7月から8月にかけて開催されるのが一般的です。その年の天候や地域によっては梅雨明けや残暑厳しい盆明け、あるいは9月初旬に開催される場合もあります。
つまり「この時期でなければいけない」というルールはなく、夏の暑さをしのぐ夏ならではのイベントとして楽めるかどうかがポイントです。
納涼会にふさわしい服装は?
納涼会に厳しい服装マナーはありませんが、納涼会の目的である「夏の暑さをしのぐ」という点をテーマに服装を選ぶのもおすすめ。
たとえば「涼やか」「爽やか」「風流」といったイメージの服装で納涼会を楽しんではいかがでしょうか。
浴衣(ゆかた)
浴衣は伝統的な夏のくつろぎ着ですが、夕涼みが由来とされる納涼会にはぴったりな服装といえます。お祭りや花火大会など、古くから親しまれている納涼イベントで浴衣を着ると気分も盛り上がるはずです。
甚平(じんべい)
浴衣をカジュアルダウンさせた和装が甚平です。ハーフパンツに半袖の上着を合わせたスタイルで、本来はくつろぎ着ですが外出着として着られるデザインもあります。男性用のほか、女性用や子供用もそろっています。
夏っぽい柄や素材
服装で涼を得るなら、夏っぽい柄のプリントシャツ、暑さがしのげる軽やか素材などもおすすめ。また、動きやすさ、汗をかいた後の速乾性、紫外線対策など、納涼会に合わせた機能性を重視してもよいでしょう。
納涼会で人気のイベント9選
ここでは、納涼会に人気のイベントを紹介します。
- 流しそうめん
- ビアガーデン
- 花火大会
- 納涼踊り
- 納涼船
- 納涼床
- バーベキュー
- グランピング
- 音楽フェス
これから企画する場合は準備の参考にしてください。また、納涼会として楽しめるイベントに参加したい場合は選択肢として活用してくださいね。
流しそうめん
流しそうめんには夏らしい風情があり納涼会のイベントとして人気です。ひんやりとしていて喉ごしがいいそうめんは、暑い夏でも食べやすいため大人にも子供にも好まれます。
本格的なものは竹を使って組んでありますが、卓上で使える家庭用のキットなども販売されています。もし流しそうめんを企画するなら、会場や規模に合わせてセットを購入するかレンタルしましょう。
~流しそうめんの企画ポイント~
- キュウリ、トマト、錦糸卵などの具材で彩りを添える。
- カラフルな色付きそうめんも加えて見た目でも楽しませる。
- そうめんを流すところから体験できるよう準備してあげてもよい。
ビアガーデン
大人の納涼会の代表するのがビアガーデン。たとえば駅ビルの屋上やカフェテラスなど、さまざまな場所において夏季限定で開催されます。
どこかのビアガーデンを利用するだけで楽しめるため、企画としてのハードルは高くありません。ただ、いつもの飲み会と差をつけるなら、浴衣での参加を呼び掛けたり、自然を感じるロケーションを選んだりしてもよいでしょう。
もちろん独自でビアガーデンを開催するのも可能です。
~ビアガーデンの企画ポイント~
- 卓上式、ハンディ式、背負式などのビールサーバーを用意する。
- 参加者に合わせてビール以外の幅広いドリンクをそろえておく。
- おつまみ、軽食などドリンクがすすむフードも一緒に出す。
花火大会
夏になると日本各地で花火大会が開催されています。いろいろな種類の屋台もあり、浴衣や甚平を着て花火大会に出かけるだけで納涼会として楽しめるでしょう。
大がかりな打ち上げ花火でなければ、花火大会を企画するのも可能です。たとえば「手筒花火」や「噴出し花火」、「ロケット花火」など家庭用のものでもバリエーション豊富なので大人から子供まで夢中になれます。
~花火大会の企画ポイント~
- 花火が使用できる場所を探しておく。
- 消火のための水を用意しておく。
- ドリンクや軽食も出すと盛り上がる。
納涼踊り
夏の風物詩の一つして知られる盆踊り。盆踊りは、お盆に先祖の霊をもてなすための神事で納涼踊りとは意味合いが違います。
ただ、同じような時期に開催されるため「納涼盆踊り」と題したイベントが各地で楽しまれています。夏の夕暮れ、風流な音楽に合わせて浴衣で踊るといった「納涼踊り」を企画してはどうでしょうか。
ちなみに、盆踊りの定番曲には「東京音頭」「炭坑節」「八木節」などがあります。また、「○○音頭」と名の付く新旧アニメソングも盆踊りでは人気です。
~納涼踊りの企画ポイント~
- 参加者が即興で踊れるような振り付けを用意する。
- 参加者が躍りやすいよう、運営側も一緒に踊る。
- 花火やビアガーデンなどと同時開催してもよい。
納涼船
夏に川や海辺を運行する納涼船。屋形船との違いは「船の大きさ」とされていますが、暑い時期に涼を求めて過ごすのであれば屋形船でも納涼会は楽しめます。
船を運行している会社によってプランや金額が異なりますので、予算や規模、参加者層に合わせて選びましょう。
また、大きな港街から出航している洋船でのクルージングも「納涼船」として企画できます。海風を感じながらの納涼会で参加者を盛り上げましょう。
~納涼船の企画ポイント~
- ニーズに合った運行プランを予約する。
- 浴衣やサマーコーデをドレスコードにすると雰囲気が出せる。
納涼床
川の上や川辺に設けられた座敷での食事が風流な納涼床。有名なスポットとしては関西なら京都の鴨川や貴船、高雄があります。関東でも箱根や伊豆に納涼床を楽しめる料理店があります。
お店で川床料理を予約し、納涼会と称して涼やかなひとときを過ごしてはどうでしょうか。もし近くに該当するお店がなければ、川の近くでオリジナル納涼床を企画するのも一つ。
たとえば川のあるキャンプ場なら設備が整っているので実施するのに便利です。
~納涼床の企画ポイント~
- 飲食可能な川スポットを探す。
- 雨や雨による増水に注意する。
- お店を利用するなら予算や参加人数に合わせて予約する。
バーベキュー
夏のイベントとして人気のバーベキューもアレンジ次第で納涼会っぽく開催できます。ポイントは「五感で涼を感じられるか」です。
まず、味わいとしてはナスやズッキーニ、とうもろこしなどの夏野菜を加えましょう。冷やしたトマトやスイカを口直しに出すのもおすすめ。
そして見た目や触感の涼やかさとして、ワインクーラーやたらいに氷を詰めてドリンクを冷やします。さらに、ひんやり感のあるBGMを流したり、直射日光が避けられる木陰で過ごしたりしてはいかがでしょうか。
~バーベキューの企画ポイント~
- 夏をテーマにしたカジュアルコーデで参加してもらう。
- お酒のほか、甘酒やラムネなどの夏ドリンクを用意する。
- 可能ならスイカ割りも企画してイベント感をアップする。
グランピング
夏の新たな過ごし方として人気なのがグランピング。グランピングには「グラマラス(魅力的な)」と「キャンピング(キャンプする)」を組み合わせた意味があり、野外でラグジュアリーに過ごすのが特徴です。
通常、グランピングでは高級食材を使った贅沢なバーベキューのほか、ホテルような洗練された空間でのひととき、すぐ近くに自然を感じる心地よいロケーションなどがそろいます。
最寄りのグランピング施設を予約して納涼会に利用するのは企画としても簡単です。
~グランピングの企画ポイント~
- ニーズに合ったグランピング施設を予約する。
- 夜は浴衣や甚平などに着替えてくつろぐ。
- 夏らしいガーランドを飾って気分を盛り上げる。
- 花火大会やビアガーデンを企画に加えてもよい。
音楽フェス
音楽フェスは夏の人気イベントですが、山や海では「納涼フェス」と題した音楽イベントの開催もあります。既存のイベントに納涼会と称して参加するのもいいですが、独自開催の納涼会を企画するのもおすすめです。
たとえば、音響設備の整ったカフェやレストラン、ホテルの宴会場、パーティー会場、結婚式場などを貸切れば、参加人数に応じた本格的な音楽フェスが開催できます。会場によってはガーデンやプールなど屋外でも過ごせますから、ニーズに合わせて選びましょう。
~音楽フェスの企画ポイント~
- 涼やかさを感じる夏ソングを集めて流す。
- 夏らしい服装をドレスコードにして楽しむ。
- ビュッフェや飲み放題を付けて食事も振る舞う。
- 簡単な振り付けを考えて納涼踊りも加える。
まとめ
納涼会は「夕涼み」が由来とされる夏のイベント。夏本番の暑い時期に開催されるのが一般的で、暑さをしのぐための楽しみ方が工夫されています。
納涼会を楽しむため、服装にこだわるのもポイント。浴衣や甚平などの和装で気分を盛り上げたり、夏っぽい柄や素材で納涼コーデに挑戦したり、夏ならではの風情をまとって納涼会に出かけましょう。
もし、「これから納涼会を企画する」「なにか納涼イベントに参加したい」という場合は、本記事で紹介した人気イベントも参考にしてくださいね。