結婚式の二次会、同窓会、企業の懇親会——立食パーティーを企画するとき、必ず悩むのが「料理の提供スタイル」ではないでしょうか。
「卓盛り」にするか「ビュッフェ」にするか、この選択ひとつでパーティーの雰囲気も進行も大きく変わります。

実は、料理の提供スタイルは「見た目の問題」ではなく「パーティーの成否を左右する重要な要素」です。
参加者の満足度、会話の弾み方、予算、スタッフの負担——これらすべてに影響を及ぼします。「ビュッフェにしたら行列ができて会話どころじゃなかった」「卓盛りにしたら料理が足りなくなった」という失敗談も珍しくありません。

それぞれにメリット・デメリットがあり、パーティーの目的や参加者層、会場の広さによって「正解」は変わります。

さらに、ゲストとして参加する際にも、それぞれのスタイルに応じた食事マナーを知っておくことが大切です。
この記事では、幹事として知っておきたい選び方のポイントから、ゲストが守るべきマナーまで、卓盛りとビュッフェのすべてを徹底解説します。

卓盛りとビュッフェの「違い」とは?


パーティーや宴会などで提供される食事スタイルには、いくつかの種類があります。中でも「卓盛り」と「ビュッフェ」は混同されがちですが、実は明確な違いがあります。

卓盛りは、参加者同士のコミュニケーションを重視し、落ち着いた雰囲気で親睦を深めたい場合に最適です。
一方、ビュッフェは、多様な参加者のニーズに応え、自由で活気ある雰囲気を作りたい場合に適しています。

ここでは、それぞれの食事スタイルの特徴と、料理の取り分け方や楽しみ方の違いをご説明いたします。

卓盛り(たくもり)とは

卓盛りとは、各テーブルに大皿料理が運ばれ、参加者が着席したまま取り分けて食事を楽しむスタイルです。「テーブルシェア」や「オンテーブルビュッフェ」とも呼ばれます。

卓盛りスタイルの特徴

卓盛りでは、同じテーブルの方々への気配りを忘れず、協力して料理を取り分けることで、自然なコミュニケーションが生まれます。

卓盛りの流れ

1.参加者は指定された席に着席します
2.各テーブルに人数分の料理が盛り付けられた大皿が運ばれます
3.参加者同士で協力しながら、料理を各自のお皿に取り分けます
4.着席したまま食事を楽しみます

卓盛りの魅力

・同じテーブルの方々とのコミュニケーションが自然に生まれる
・立ち歩く必要がないため、落ち着いて食事ができる
・料理を取り分ける過程で、会話のきっかけが生まれやすい

卓盛りの食事マナー

大皿から料理を取り分ける際は、取り箸や取りスプーンを使用し、自分の箸は使わないのがマナーです。また、周りの方への配慮として、料理が行き渡るよう適量を取り分けることも大切です。

ビュッフェとは


ビュッフェとは、前菜からメイン料理、デザートまでの品々が並んだ料理テーブルから、参加者がそれぞれ好きなものを自由に選び、お皿に取るセルフサービス形式の食事スタイルです。

スタイルの特徴

ビュッフェでは、自由に選べる楽しさを満喫しながらも、他の参加者の方々への配慮を忘れず、スマートに料理を取ることが大切です。

ビュッフェの流れ

1.料理テーブルに並んだ料理の中から、好きなものを選びます
2.自分でお皿に料理を取り分けます
3.席に戻って食事を楽しむか、立食形式で食べます
4.食べ終わったら、再び料理テーブルに行って追加できます

ビュッフェの魅力

・自分の好みや食べる量を自由に調整できる
・さまざまな料理を少しずつ楽しめる
・苦手な食材を避けることができる

ビュッフェの食事マナー

料理を取る際は、列に並んでいる方々の流れを妨げないよう、スムーズに進みましょう。また、一度に大量に取るのではなく、少量ずつ取って何度か往復する方がスマートです。

卓盛りとビュッフェのメリット・デメリット

卓盛りとビュッフェには、それぞれ異なる魅力と留意点があります。パーティーを企画される際、または参加される際の参考として、両者の特徴を詳しく見ていきましょう。

卓盛りのメリット・デメリット

メリット

✓ 着席したまま食事ができる
立ち歩く必要がないため、高齢の方や小さなお子様連れの方も安心して食事を楽しめます。落ち着いた雰囲気の中で、ゆったりと過ごせるのが魅力です。
✓ 費用を抑えられる
個々皿スタイルと比較して、人件費や提供コストを抑えられるため、予算に優しい選択肢となります。
✓ 料理のボリューム感でインパクトを演出
大皿に盛られた料理は視覚的にも華やかで、パーティーの特別感を高めてくれます。
✓ 自然なコミュニケーションが生まれる
同じテーブルで料理を取り分けながら会話が弾み、参加者同士の親睦が深まりやすくなります。初対面の方同士でも、料理を通じて自然に打ち解けることができます。

デメリット

× 取り分けに時間がかかる
全員に料理が行き渡るまでに時間を要するため、食事のスタート時に待ち時間が生じることがあります。
× 温かい料理が冷めやすい
取り分けている間に、温料理の温度が下がってしまう可能性があります。
× 衛生面への懸念
取り箸を共有することに抵抗を感じる方もいらっしゃいます。特に昨今は、この点を気にされる方が増えています。
× 料理の偏りが生じやすい
好みが分かれると、特定の料理だけが残ってしまったり、逆に足りなくなったりすることがあります。

卓盛りがおすすめのシーン

・小さなお子様や高齢の方が多く出席されるパーティー
・家族や親しい友人など、気心の知れた方々が集まるパーティー
・参加者同士の交流を深めることが目的のイベントやパーティー
・落ち着いた雰囲気で食事を楽しみたい会食

ビュッフェのメリット・デメリット

メリット

✓ 自分の好みで選べる
苦手な食材を避けたり、好きな料理を多めに取ったりと、各自の好みに合わせて自由に選択できます。
✓ 自分のペースで食べられる
食事の量や速度を自分で調整できるため、無理なく楽しめます。会話を優先したい時は少なめに、お腹が空いている時は多めになど、柔軟に対応できます。
✓ 待ち時間がない
オーダー制と異なり、料理が運ばれてくるのを待つ必要がありません。好きなタイミングで料理を取りに行けます。
✓ 多彩な料理を楽しめる
さまざまな種類の料理を少しずつ味わえるため、飽きることなく食事を楽しめます。新しい料理との出会いも期待できます。

デメリット

× 食べ残しが出やすい
自由に取れる分、取りすぎてしまい、食べ残しが発生しやすくなります。食品ロスの観点からも課題となります。
× 衛生面への懸念
多くの人が共有する取り箸やトングに抵抗を感じる方もいらっしゃいます。
× カジュアルなイメージ
個々皿料理と比較すると、フォーマル度が下がるという印象を持たれることがあります。格式を重んじる場では不向きな場合も。
× 料理を取りに行く手間
自分で立ち歩いて料理を取りに行く必要があるため、体調がすぐれない方や、小さなお子様連れの方には負担になることがあります。

ビュッフェがおすすめのシーン

・大人数でのパーティーや大規模なイベント
・参加者の年齢層や食事量に幅があるパーティー
・カジュアルで自由な雰囲気を演出したいパーティー
・立食形式で交流を促進したいネットワーキングイベント

卓盛りやビュッフェをいただくときのマナー


卓盛りやビュッフェには、それぞれのスタイルに応じた作法があります。ここでは、美しく品格ある振る舞いで食事を楽しむための基本マナーをご紹介いたします。
周囲の方々への配慮を忘れず、お皿の使い方や料理の取り分け方に気をつけながら、楽しいひとときをお過ごしください。

卓盛りのマナー

取り分けの順番は時計回り

卓盛り料理は、まず主賓(そのテーブルで最も立場が上の方)から時計回りに取り分けます。全員に料理が行き渡ってから、食事を始めるのが正式なマナーです。これは、全員が平等に食事をスタートできるようにという配慮から生まれた作法です。

二巡目の回し方に注意

ターンテーブル(回転台)がある場合、二巡目に料理を取る際、反対回りの方が近いからといって勝手に逆方向に回すのはマナー違反です。必ず「反対に回してもよろしいでしょうか」と周囲の方にひと声かけてから回しましょう。

取り皿は料理ごとに分ける

卓盛り料理をいただく際は、味が混ざらないよう、料理ごとに取り皿を使い分けます。お皿を重ねて使うのはマナー違反ですので、ご注意ください。必要に応じて新しいお皿をお使いになることをおすすめします。

手皿は避けましょう

料理をこぼさないようにと、つい手のひらを受け皿のように添えてしまいがちですが、この「手皿」はマナー違反です。料理をいただく際は、お皿そのものを持ち上げるか、懐紙を添えるようにしましょう。

食事のペースは年長者や目上の方に合わせる

テーブルでの食事は、年長者や目上の方のペースに合わせて進めるのが礼儀です。あまりに早く食べ終わったり、逆に遅すぎたりしないよう、周囲の様子を見ながらいただきましょう。

食べ終わったお皿は重ねない

食事が終わったお皿は、重ねずにそのままテーブルに置いておきます。お皿を重ねるのは、スタッフの仕事を軽んじる行為と受け取られることがあります。片付けはスタッフにお任せするのがマナーです。

ビュッフェのマナー

料理を取る順番は右から左へ

ビュッフェテーブルの料理は、一般的に右から「サラダや前菜」「スープ」「メイン料理」「デザート」という順に並んでいます。この流れに沿って、右から左へと順番に取っていくのがスムーズです。コース料理の順序を意識すると、より美味しくいただけます。

ビュッフェテーブルの前で立ち止まらない

どの料理を取ろうか迷っていると、後ろに並んでいる方々をお待たせしてしまいます。できるだけスムーズに料理を選び、流れを停滞させないよう心がけましょう。迷った場合は、一度列から外れて考えるのもスマートです。

料理の量は控えめに、何度かに分けて

一度にたくさんの料理を盛りすぎるのは、見た目にも美しくありませんし、食べ残しの原因にもなります。食べられる量を考えながら少量ずつ取り、何回かに分けて取りに行くのがエレガントです。お皿に取った料理は、必ず残さずいただきましょう。

お皿は温度別に使い分ける

冷たい料理と温かい料理を同じお皿に盛ると、温度が移って本来の美味しさが損なわれてしまいます。それぞれ別のお皿に取り分け、料理を最適な状態で楽しみましょう。

盛り付けは美しく

料理の盛り付けにも気を配りましょう。色合いやバランスを考えながらきれいに盛り付けることで、見た目にも食欲をそそる一皿が完成します。美しい盛り付けは、食事をより楽しいものにしてくれます。

お皿とグラスは左手で持つ

立食スタイルの場合、お皿の外側にグラスをのせ、左手でまとめて持ちます。これは、右手を握手や名刺交換のために空けておくためです。お皿を両手で持って歩くのはマナー違反ですので、ご注意ください。

ビュッフェテーブル周辺では立ち止まらない

料理を取り終わったら、速やかにビュッフェテーブルから離れましょう。その場に立ち止まっていると、次に料理を取りたい方々の妨げになってしまいます。食事をする場所や会話をする場所へ、スムーズに移動しましょう。

お皿は毎回新しいものに交換

一度使ったお皿を再度使うのは衛生的にも好ましくありません。料理を取りに行く際は、必ず新しいお皿に取り換えましょう。使用済みのお皿は、返却テーブルに置くか、スタッフにお渡しします。

まとめ


同窓会やパーティーでの食事スタイルは、「卓盛り」と「ビュッフェ」それぞれに魅力があります。会の目的や参加者の特性に合わせて選ぶことが大切です。
卓盛りは、着席してゆっくり会話を楽しみたい場合や、年配の方が多い同窓会におすすめです。料理が運ばれてくるため、食事に集中でき、落ち着いた雰囲気を作れます。
ビュッフェは、多くの人と交流したい場合や、自由な雰囲気を楽しみたい同窓会におすすめです。好きな料理を好きなだけ取れるため、参加者の満足度も高くなります。
どちらのスタイルを選ぶにしても、基本的なマナーを守り、周囲への配慮を忘れないことが大切です。この記事で紹介したポイントを参考に、参加者みんなが楽しめる素敵な同窓会を作り上げてください。

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東京都内の立食パーティーはサンシャインクルーズ・クルーズがオススメ

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