懇親会の終盤では「締めの挨拶」「中締めの挨拶」で宴会を終了させる流れを作ります。
もし、締めの挨拶を頼まれて「どうしよう……」と悩んでいるなら例文をご活用ください。
本記事では、懇親会の締め・中締めで使える挨拶例文やポイントを紹介します。
ビジネス向けのスピーチからユニークな閉会宣言までパターン別でまとめていますので、懇親会のフォーマル度や参加者層に合うものを参考にしてください。
懇親会での締め・中締めの挨拶の違い
懇親会での「締めの挨拶」には次の2パターンがあります。
- 中締めの挨拶=宴会を一区切りするための挨拶
- 締めの挨拶=宴会をお開きにするための閉会宣言
中締めは後に予定を控えている人や帰宅を希望する人のため退席しやすいタイミングをつくるのが目的です。
締めの挨拶とは「閉会宣言」のことで、宴会をお開きにするために一般的には幹事や司会者が行います。
懇親会で中締め・締めの挨拶をするときの基本構成
ここでは、懇親会での中締め・締めの挨拶の基本的な構成例を確認しておきましょう。
中締めの挨拶の構成例
- 手短な挨拶
- 懇親会の感想
- 今後の抱負や決意など
- 締めくくり
- 手締め、万歳三唱など
どのような形で締めるかは会社や地域によって異なりますので事前に聞いておきましょう。
~手締め~
●1丁締め……よぉ~っ。パン。
●1本締め……よぉ~っ。パパパン・パパパン・パパパンパン。
●3本締め……よぉ~っ。パパパン・パパパン・パパパンパン(2回)、もう1丁orもう1本、パパパン・パパパン・パパパンパン。
閉会宣言の構成例
- お開きのアナウンス
- 懇親会の感想
- 締めくくり
- 参加者へのお礼
もし、幹事や代表者が中締めも兼ねる場合は通常の中締めの挨拶をしてから最後に閉会宣言で懇親会を終了させます。
懇親会で使える!中締め・締めの挨拶例文9選
ここでは、懇親会の中締め・締めに使える挨拶例文を紹介します。「ビジネス向け」「キックオフ向け」「開会宣言」とシーン別に分け、「基本」「堅め」「面白い」の3つのパターンでまとめていますので懇親会に合うものを参考にしながらカスタマイズてください。
【1】ビジネス向けの基本的な中締めの挨拶
ご指名にあずかりました○○と申します。
僭越ながら締めのご挨拶をさせていただきます。
社内での親睦をいっそう深めるため、このような機会が設けられましたが、皆様、それぞれ存分に交流が図られましたでしょうか。
この懇親会を機に、また明日からの業務において社員同士で、また、部署の垣根を超えての連携を強化しながら、社内一丸となって取り組んでまいりましょう。
それでは、株式会社○○のますますの飛躍を祈念いたしまして、最後に○○締めで締めたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
(全員の準備がととのったのを確認)
よろしいでしょうか、それではお手を拝借。よぉーっ!
ありがとうございました!
~ポイント~
- 懇親会を振り返っての一言を添える。
- 参加者の士気を高める言葉を述べる。
- 今後への祈念を述べて締めくくる。
【2】ビジネス向けの堅めな中締めの挨拶
ご紹介にあずかりました○○(所属など)の○○です。
中締めのご指名、謹んで務めさせていただきます。
平素より、株式会社○○の事業へご尽力をたまわり誠にありがとうございます。
皆様の並々ならぬご努力の積み重ねによってお支えいただいていますこと、この場をお借りし、暑く御礼申し上げます。
いまだ物価高騰や人材不足などによって市場経済は混迷の一途をたどっておりますが、このような状況であるからこそ、我々には事業を継続させる責務があると考えます。
私自身、本日はそのような決意を新たにする機会であったと同時に、皆様とともに会社を発展させるための原動力となる鋭気も養われました。
今後ともお引き立てのほど何卒よろしくお願い申し上げます。
それでは、最後に、株式会社○○のさらなる飛躍と、ここにお集まりの皆様のますますのご活躍を祈念いたしまして、
○○締めで締めたいと思いますので、恐縮でございますが、皆様、どこぞ、ご起立くださいませ。
(全員の準備がととのったのを確認)
よろしいでしょうか、それではお手を拝借。よぉーっ!
ありがとうございました!
~ポイント~
- 参加者への感謝と懇親会を振り返っての一言。
- 参加者の士気を高めるスピーチでビジョンを示す。
- 今後への祈念を述べて締めに移る。
【3】ビジネス向けの面白い中締めの挨拶
ご紹介にあずかりました○○(所属など)の○○です。
僭越ながら締めのご挨拶をさせていただきます。
※スティーブ・ジョブズのプレゼン風に。
さて、人生には「三つの坂」があると申します。「上り坂」、「下り坂」、そして「まさか」です。
これは仕事にも言えることで、思いがけない失敗や挫折、トラブル、ピンチ、損失など、起きてほしくない出来事に直面することはめずらしくありません。
ですが逆もしかりで、「プロジェクトX」さながらの奇跡のような成果や成功、達成といった「まさか」もあります。このような「まさか」を起こすには一人一人の前向きな努力と全体でのチームワークを掛け合わせなければなりません。
ぜひ、この懇親会で深めた親睦をエネルギーにかえ、苦い「まさか」は社内一丸となって乗り越え、喜ばしい「まさか」を生み出すため創意工夫で取り組んでまいりましょう!
それでは、株式会社○○のますますの飛躍を祈念いたしまして、最後に○○締めで締めたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
(全員の準備がととのったのを確認)
よろしいでしょうか、それではお手を拝借。よぉーっ!
ありがとうございました!
~ポイント~
- スティーブ・ジョブズになりきってユニークに。
- 例え話やスピーチの鉄板ネタを自分の言葉にしてアレンジ。
- 今後への祈念を述べて締めに移る。
【4】キックオフ向けの基本的な中締めの挨拶
ご紹介にあずかりました○○(所属など)の○○です。
僭越ながら、私から中締めの挨拶をさせていただきます。
本日は○○プロジェクトキックオフ懇親会にご参加いただき、ありがとうございました。
このような機会が設けられ、皆様と活発に意見交換できたこと、大変嬉しく思います。
また、プロジェクトを成功させるための具体的な課題も共有でき、今後のビジョンが明確になりました。
これからプロジェクトを運用していく中で難題に直面することもあるかと思いますが、どんなときもチーム一丸となって乗り越え、プロジェクトを必ず成功させましょう!
それでは、○○(プロジェクト名)の成功を祈念いたしまして、最後に○○締めで締めたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
(全員の準備がととのったのを確認)
よろしいでしょうか、それではお手を拝借。よぉーっ!
ありがとうございました!
~ポイント~
- 参加へのお礼と懇親会を振り返っての一言。
- メンバーの士気を高めるスピーチでビジョンを示す。
- 今後への祈念を述べて締めに移る。
【5】キックオフ向けの堅めな中締めの挨拶
ご紹介にあずかりました○○(所属など)の○○です。
中締めのご指名、謹んで務めさせていただきます。
皆様、本日は○○プロジェクトキックオフ懇親会にご参加いただき誠にありがとうございました。
おかげ様で明日からのプロジェクト始動に向けた有意義なひとときとなりました。
今回、我々が取り組む○○プロジェクトは○○分野への貢献を目的に○○を一新するべく立ち上がりました。
このプロジェクトを成功させることはチームとしての功績にとどまらず、○○業界において画期的な○○をもたらす点でも大きな価値をもちます。
ぜひ、闊達に意見を交わしながらもメンバーそれぞれの強みを結集させ、緻密に取り組んでまいりましょう。
それでは、最後に、○○(プロジェクト名)の成功とチームの団結強化を祈念いたしまして、○○締めで締めたいと思いますので、恐縮でございますが、皆様、どこぞ、ご起立くださいませ。
(全員の準備がととのったのを確認)
よろしいでしょうか、それではお手を拝借。よぉーっ!
ありがとうございました!
~ポイント~
- 参加へのお礼と懇親会を振り返っての一言。
- メンバーの士気を高めるスピーチでビジョンを示す。
- 今後への祈念を述べて締めに移る。
【6】キックオフ向けの面白い中締めの挨拶
ご紹介にあずかりました○○(所属など)の○○です。
僭越ながら、乾杯の音頭を取らせていただきます。
※スティーブ・ジョブズのプレゼン風に。
本日は○○プロジェクトキックオフ懇親会にご参加いただき、ありがとうございました。
このような機会に皆様と自由闊達な意見交換ができたことは大変有意義なひとときでした。
皆様、このキックオフ懇親会は「三つの袋」で成立しています。
まず一つ目、それは「銭袋」、つまり皆様のお財布から出た参加費です。
さらに二つ目、それは「散財袋」、これは○○部長よりいただいたご厚志です。
そして三つ目、それは「胃袋」、そう、皆さんが飲んで食べたものを消化してくれる消化器です。
これら「三つの袋」のおかげで今夜のキックオフ懇親会は盛況のうちに幕が閉じられそうです。
すべての「袋」に感謝し、明日からのプロジェクト運用に果敢に取り組みましょう!
それでは、○○(プロジェクト名)の成功を祈念いたしまして、最後に○○締めで締めたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
(全員の準備がととのったのを確認)
よろしいでしょうか、それではお手を拝借。よぉーっ!
ありがとうございました!
~ポイント~
- スティーブ・ジョブズになりきってユニークに。
- 例え話やスピーチの鉄板ネタを自分の言葉にしてアレンジ。
- 今後への祈念を述べて締めに移る。
【7】基本的な締めの挨拶(閉会宣言)
これにて、○○○○(会社名、部署名、プロジェクト名など)懇親会をお開きとさせていただきます。
つたない進行だったかと思いますが、皆様のおかげで大変盛況な懇親会が開催できました。
ここまでお付き合いくださり、誠にありがとうございました。
今後もよろしくお願いいたします!
~ポイント~
- お開きをアナウンスする。
- 懇親会を振り返っての一言を添える。
- お礼と今後のお願いで締める。
【8】堅めな締めの挨拶(閉会宣言)
皆様、そろそろ○○○○(会社名、部署名、プロジェクト名など)懇親会のお開きの時間となりました。
つたない進行だったかと思いますが、皆様のおかげで盛況のうちに幕が閉じられそうです。
ここまでお付き合いくださり、誠にありがとうございました。
今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。
~ポイント~
- お開きをアナウンスする。
- 懇親会を振り返っての一言を添える。
- お礼と今後のお願いで締める。
【9】面白い締めの挨拶(閉会宣言)
これにて、○○○○(会社名、部署名、プロジェクト名など)懇親会をお開きとさせていただきます。
最後に「こん」「しん」「かい」を頭文字にした挨拶で締めくくらせてください!
こん⇒今後も!
しん⇒親交を深めるため!
かい⇒快食の機会を設けましょう!
ここまでお付き合いくださり、誠にありがとうございました!
~ポイント~
- お開きをアナウンスする。
- 頭文字での作文は社名や自分の名前に置き換えてもよい。
- 参加者へのお礼で締める。
まとめ
懇親会での「締めの挨拶」には、宴会に一区切りつけるための「中締めの挨拶」と宴会を終了させるための「閉会宣言」とがあります。場合によっては両方の挨拶を幹事や代表者がまとめて行うこともありますので、その場合は内容や文言な重複しないようにしましょう。
また、懇親会の趣旨や参加者層などに合わせ、「基本」「堅め」「面白い」とフォーマル度やカジュアル感を調整するのもポイントです。ぜひ、本記事で紹介した構成例や挨拶例文を参考にしながら、懇親会での挨拶文を考えてください。