懇親会で司会進行役を任されたら挨拶が上手くできるか悩みますよね。もしかしたら、挨拶の順番や流れについても「よくわからない」と気になっているのではないでしょうか。
本記事では、懇親会の司会進行がスムーズに運ぶよう台本付きで挨拶のポイントをご紹介。よくある懇親会の流れに沿って解説しますので、ぜひ、プログラムの作成にも役立ててください。
懇親会の司会進行で意識したいこと
懇親会の成功は司会進行で決まるといっても過言ではありません。
ここでは、司会進行に必要なポイントを確認しておきましょう。
- 明るく元気に発声する
- 参加者の緊張をほぐす
- 会場を盛り上げる
それぞれ簡潔に解説します。
明るく元気に発声する
懇親会は交流の場ですから、明るく元気に発声して楽しい雰囲気を作りましょう。参加人数が多くなるほど会場内がにぎやかになりますので、しっかりアナウンスが伝わるようハキハキと話すのもポイントです。
参加者の緊張をほぐす
初対面や親密でない参加者同士の交流を図るのも懇親会の目的ですから、緊張している参加者もいることでしょう。司会進行では参加者が肩肘張らずに過ごせるよう、「ぜひ、気軽に楽しんでください」「今日はパーッといきましょう」などと声がけし、緊張をほぐしてあげるのもポイントです。
会場を盛り上げる
たとえば、抑揚のある司会進行で懇親会を盛り上げます。挨拶やつなぎのトークでは棒読みにならないよう、声量に変化をつけましょう。また、プログラムが移行するときはダラダラと話さず、手短にアナウンスしてテンポよく運ぶのもポイントです。
懇親会での司会進行の流れをチェック
よくある懇親会の流れをチェックし、司会進行の台本作りに役立てましょう。
- 開会宣言
- 開会の挨拶(主催者の中で最も立場の高い人)
- 来賓の挨拶(最も立場の高い人)※社内の場合は省略
- 乾杯(主催者の中で3番目に立場の高い人or来賓)
- 食事・歓談
- 余興
- 食事・歓談
- 中締めの挨拶(主催者の中で2番目に立場の高い人)
- 閉会宣言
懇親会の趣旨や参加者層によってプログラムが異なるため、具体的な流れを決めてから台本を作成しましょう。
【台本付き】懇親会の司会進行に沿った挨拶ポイント
ここでは、懇親会の司会進行に沿ったセリフ例文や挨拶ポイントを紹介します。
開会宣言
皆様、こんばんは。
本日はお忙しいところ、○○懇親会にお集まりいただき、ありがとうございます。
本日司会を務めさせていただきます、○○(名前)と申します。
どうぞよろしくお願いいたします。
本日の懇親会は、お集まりいただいた皆様に交流を深めていただく目的で開催が決まりました。
皆様、最後までどうぞお楽しみください。
それでは、これより○○懇親会を開会いたします。
開会宣言は以下の流れで行います。
- 挨拶&謝辞
- 自己紹介
- 懇親会の趣旨説明
~ポイント~
- 会場を落ち着かせてから挨拶を始める。
- 明るく大きな声で呼びかける。
- 懇親会の目的を明確に伝える。
開会の挨拶
《社内のみの開催》
はじめに、○○部長より一言ご挨拶いただきたいと思います。
○○部長、よろしくお願いいたします。
(挨拶の後)○○部長、ありがとうございました。
《関係者を招いての開催》
はじめに、主催者を代表いたしまして○○(主催者の名前)より、ご挨拶がございます。
よろしくお願いいたします。
(挨拶の後)司会者も主催側なので挨拶へのお礼は不要。
開会の挨拶は、主催者の中で最も立場の上の人にお願いします。社内で行う場合は社長や会長、部署で行う場合は部長などが適任者です。適任者が決まったら1~2分程度の持ち時間を伝えた上で事前に依頼しましょう。
~ポイント~
- 明るいトーンのまま、挨拶する人を丁寧に紹介する。
- 手短に挨拶をお願いしてスムーズにつなぐ。
- 相手の名前や役職を間違えないこと。
来賓の挨拶
それでは○○様、よろしくお願いいたします。
(挨拶の後)○○様、ありがとうございました。
来賓の挨拶は来賓の中で最も高い立場の人にお願いします。適任者には1~2分程度の持ち時間を伝えた上で事前に依頼しておきましょう。
取引先などの招待が数社の場合、「すべてのご来賓の方々にご挨拶いただきたいところではありますが、進行上、そうもいきませんので、」と断りを入れてから代表者を紹介するのが好ましいマナーです。
場合によっては食事・歓談の後に時間を設けてもかまいません。懇親会の趣旨や参加者層に合わせて流れを組みましょう。
~ポイント~
- 挨拶する人の立場や名前を手短に伝える。
- 相手の名前や役職を間違えないこと。
乾杯
皆様、グラスのご用意をお願いします。
○○様(役職)、よろしくお願いいたします。
(挨拶の後)○○様、ありがとうございました。
乾杯の挨拶は、社内開催の場合、主催者の中で上から3番目の立場の人にお願いします。関係者を招いている場合は来賓挨拶と兼ねても構いませんが、対象者には事前にお願いしておきましょう。
~ポイント~
- 挨拶する人の立場や名前を手短に伝える。
- 相手の名前や役職を間違えないこと。
- 挨拶の前に参加者へグラスの準備をうながす。
食事・歓談
祝電が届いている場合は食事・歓談の時間に紹介します。
ご歓談中ではございますが、本日、ご参加いただけなかった方々からメッセージを頂戴しておりますので、ご紹介いたします。
《数名の場合》
○○様より、頂戴いたしました。
(メッセージの読み上げ)
《数が多い場合》
(重要度の高い人からのメッセージだけをいくつか紹介)
このほか、たくさん頂戴しておりますので、お名前のみご紹介します。○○様、○○様、○○様よりメッセージを頂戴しました。
一般的な懇親会に祝電が届くことは稀ですが、お祝いを兼ねた懇親パーティーの場合は参考にしてください。
~ポイント~
- 食事や歓談の邪魔にならないトーンで祝電を披露する。
- 祝電は早口にならず、ゆっくり丁寧に読み上げる。
余興
《余興前》
皆様、お食事はいかがでしょうか。お話も楽しまれているようですが、ここで、余興としまして○○(余興の名前)に移りたいと思います。(余興の説明)それでは○○、スタート!
《余興後》
皆様、○○(余興の名前)はお楽しみいただけたでしょうか?それでは、まだまだお食事も残っていますので、お時間の許す限りどうぞおくつろぎください。
懇親会の余興では、自己紹介をゲーム風に披露してもらったり、チーム対抗戦でコミュニケーションを図ってもらったりするのもよいでしょう。
~ポイント~
- 食事開始から30分ほどして呼びかける。
- 余興の説明はわかりやすく手短にする。
- 余興の後の率直な感想も添えて締めくくる。
中締めの挨拶
《挨拶の前》
さて皆様、宴もたけなわではございますが、後にご予定がおありの方もいらっしゃると思いますので、ここで中締めの挨拶を○○(役職名)にお願いしたいと思います。
それでは○○(役職名)、よろしくお願いいたします。
《挨拶の後》
○○(役職名)、ありがとうございました。
中締めの挨拶は、主催者の中で2番目に立場の高い人にお願いします。ただし、少人数の場合は司会が兼任してもかまいません。
~ポイント~
- 手短に挨拶をお願いしてスムーズにつなぐ。
- 相手の名前や役職を間違えないこと。
- 場を落ち着かせてお開きの雰囲気を作る。
司会が中締めを兼任する場合は懇親会を振り返り、参加者への謝辞を添えて挨拶しましょう。
皆様、本日はご多忙の中、こうしてお集まりいただき誠にありがとうございました。
皆様の交流を深める目的で開催された懇親会ですが、お楽しみいただけたでしょうか。
○○(余興)では気軽にコミュニケーションが図れたのではないかと思います。
それでは、皆様のご健康とご多幸を祈念しまして、○締め(手締め)で締めたいと思います。
お手を拝借。よーお!(手拍子)
ありがとうございました!
手締めを行う場合の「締め方」も事前に確認しておきましょう。
~手締め~
●1丁締め……よぉ~っ。パン。
●1本締め……よぉ~っ。パパパン・パパパン・パパパンパン。
●3本締め……よぉ~っ。パパパン・パパパン・パパパンパン(2回)、もう1丁orもう1本、パパパン・パパパン・パパパンパン。
閉会宣言
楽しい時間は、あっという間で、もう○○懇親会のお開きの時間になりました。
つたない進行だったかと思いますが、皆様のおかげで盛況のうちに幕が閉じられそうです。
ここまでお付き合いくださり、誠にありがとうございました。
これにて、○○懇親会をお開きとさせていただきます。
《二次会がある場合》
まだまだ話し足りないという方のために、この後、○○(会場名)にて二次会を用意しております。ご参加いただける方は、○○でお待ちください。(参加者への詳しいアナウンス)
お帰りの方は、お忘れ物がないかご確認の上、どうぞ気をつけてお帰りください。
本日はお集まりいただき、ありがとうございました。
中締めの後は司会が閉会宣言をします。中締めが終わってから少し歓談の時間を取り、場を落ち着かせてから挨拶しましょう。
~ポイント~
- 参加者への謝辞を述べる。
- 中締めも兼ねる場合は長々と話さないよう注意する。
- 二次会の案内に手間取らないよう内容をまとめておく。
- 二次会参加者がスムーズに移動できるよう適切にアナウンスする。
- 帰宅する参加者には最寄り駅へのアクセスなどもアナウンスする。
まとめ
懇親会の司会はプログラム進行のほか、参加者の緊張をほぐしたり、会場の雰囲気を盛り上げたりするのに欠かせない役割です。挨拶では明るく元気に発声し、参加者が楽しめるよう努めましょう。
代表者や来賓、参加者に挨拶してもらうときは感謝や敬意を表しながら場を作ります。プログラムが移行するときはダラダラと話さずテンポよく運びましょう。
本記事で紹介した台本付きの挨拶ポイントを活用し、ぜひ、懇親会の進行に役立ててください。