同窓会の挨拶では、「どんなことを話せばいい?」「どれくらい話すの?」など気になりますよね。幹事さんにとっては「先生や同窓生にお願いしてもいい?」といった疑問もあるかもしれません。

本記事では、同窓会の挨拶を成功させるため、スピーチのコツや使えるテンプレートを紹介します。同窓会での挨拶がスムーズになるよう、ぜひ参考にしてください。

同窓会で挨拶するのは誰?いつ挨拶する?

同窓会は結婚式やビジネス宴会と違い、立場重視で挨拶する必要はありません。基本的には幹事が挨拶をしながら進行します。

同窓会での挨拶シーンには3つのパターンがあります。

~挨拶のパターン~

  • 開会の挨拶
  • 乾杯の挨拶
  • 閉会の挨拶

同窓会を盛り上げる演出として乾杯の挨拶を先生や幹事以外の同窓生が行う場合もあります。

同窓会の挨拶でスピーチを成功させるコツ

同窓会での挨拶を成功させるため、ちょっとしたコツを押さえましょう。

  • 明るく元気に話す
  • 簡潔にまとめる
  • 軽めのユーモアを加える

それぞれ簡単に解説します。

明るく元気に話す

同窓会に集まったゲストは旧友と過ごせるひとときを楽しみにしていますから、明るく元気な挨拶で会場を盛り上げましょう。懐かしい友人らを前に「自分も楽しもう」と臨めば、堅苦しくならず親しみある挨拶ができます。

簡潔にまとめる

同窓会の挨拶は必要な内容を簡潔にまとめ1~2分で収めましょう。旧友との再会を待ち望んでいた同窓生に、少しでも長く歓談の時間を楽しんでもらうためです。時間内でスピーチできるよう事前に練習しておきましょう。

可能ならユーモアも加える

同窓会のゲストは学友ですから、堅苦しい挨拶より和める挨拶を心がけましょう。無理に笑いを取る必要はありませんが、さらっとユーモアを加えるとゲストの緊張がほぐれたり、会場があたたかい雰囲気になったりします。

同窓会の挨拶|開会の挨拶テンプレート

開会の挨拶の基本的な流れを踏まえ、同窓会を華々しくスタートさせましょう。

~基本的な流れ~

  1. 自己紹介
  2. 同窓会開催のきっかけ
  3. 同窓生への感謝
  4. 先生への感謝

開会の挨拶のテンプレート

皆さん、こんにちは!
本日はお忙しい中、○○学校同窓会にお集りいただき、誠にありがとうございます。

この度、幹事をおおせつかりました、○組の○○です。
・当時は「○○(あだ名)」と呼ばれていました。
・当時は「○○(部活や生徒会)」で○○をしていました。
皆さん、覚えてくれていますか!?

今回の同窓会は○○(先生の退職、創立記念、卒業周年、成人式など)を機会に開催しようということで準備が進められ、ようやくこの日が迎えられました。

当初は「どれくらいの方が出席してくれるだろうか」と幹事一同で不安も抱えていましたが、こうして多くの皆さんと再会できたこと、大変嬉しく思います。

皆さんにおいても、お仕事、ご家族との時間、遠方からの来場など、同窓会のために何かと調整してくださったのだと思います。本当にありがとうございます。また、皆さんを快く送り出してくださったご家族の方にも感謝申し上げます。

(先生も出席の場合)
そして皆さん、本日は○○先生、○○先生にもお越しいただいています!
○○先生、○○先生(先生の方を向いて)本日はご来会いただき、誠にありがとうございます。

本日は限られた時間ではありますが、思い出話に花を咲かせたり、近況を報告し合ったりし、この貴重なひとときを大いに楽しみましょう!

(先生も出席の場合)
それでは、先生方にもご挨拶を賜りたいと思います。
〇〇先生、○○先生、よろしくお願いいたします。

自己紹介では、当時の自分にまつわる情報を少し加えるとゲストに親近感を与えますし、同窓会らしさも出せます。ユーモアをもたせるなら、名前の前に「給食のおかずで○○が大好きだった」「勉強より運動が得意だった」など「実は」な話を添えるのもひとつです。

同窓会開催のきっかけとして、特定の発起人がいる場合は名前やエピソードを紹介してもよいでしょう。

先生が出席している場合、同窓生への感謝を述べた後に先生が同席していることを報告します。そして先生に感謝を伝えてから挨拶をお願いすると進行もスムーズです。先生の挨拶が終わったら「○○先生、ありがとうございました」とお礼を述べます。

もし複数の先生に挨拶を依頼するのであれば、「まず○○先生よりご挨拶を頂戴したいと思います。」「次に○○先生、お願いいたします。」と順番に指名しましょう。立場順や組順でお願いするのが一般的です。

同窓会の挨拶|乾杯の挨拶テンプレート

乾杯の挨拶の基本的な流れに沿って同窓会のゲストを盛り上げましょう。

~基本的な流れ~

  1. グラスの準備を確認
  2. 挨拶を依頼(幹事以外の場合)
  3. 乾杯の音頭
  4. 乾杯

乾杯の挨拶テンプレート(幹事が行う場合)

さて、皆さん、グラスの準備はよろしいでしょうか?

それでは、○○学校・○年○組(○期生)の再会を祝しまして、乾杯!

幹事が乾杯を行う場合は飲み物の確認をし、すぐに乾杯の音頭に移ります。食事や歓談への切り替えでもあるため、「乾杯」は大きく発声しましょう。

乾杯の挨拶テンプレート(幹事以外の場合)

それではここで、乾杯に移りたいと思います。

乾杯のご挨拶は、〇〇先生(○○さん)にお願いいたします。

(挨拶する方にグラスを渡す)

皆さん、グラスをご準備ください。

(乾杯の後)

〇〇先生(○○さん)、ありがとうございました!

先生にお願いする場合は「私たちの恩師である」「○年○組で担任していただいた」など、先生を簡潔に他己紹介すると丁寧です。

同窓生にお願いする場合は、「発起人である」「学級委員だった」などを付け加えて紹介しましょう。

乾杯の挨拶テンプレート(依頼された場合)

ご紹介にあずかりました○○です。
本日は、お忙しい中お集りいただきまして、ありがとうございます。
こうしてまた元気に皆さんと再会できたこと大変嬉しく思います。
学生時代に戻ってともに楽しく過ごしましょう。
皆さんの末長いご健勝とご発展をお祈りいたしまして、乾杯!
ご紹介にあずかりました○○です。
今日まで懐かしい皆さんにお会いできるのを楽しみにしていました。
短い時間ですが、当時のように皆さんと旧交を温めたいと思います。
ここにお集りの皆さんのご健勝と○○学校の末長いご発展を祈念いたしまして、乾杯!

乾杯の挨拶を任されている場合、まず簡単に自己紹介します。立場を問わず「再会の喜び」「同窓会への思い」「締めくくり」の流れで手短に挨拶し乾杯に移りましょう。

同窓会の挨拶|閉会の挨拶テンプレート

閉会の挨拶の基本的な流れを参考に、同窓会を感動的に締めくくりましょう。

~基本的な流れ~

  1. お開きのアナウンス
  2. 出席者への感謝
  3. 同窓会の振り返り
  4. 今後のこと
  5. 締めくくり

閉会の挨拶テンプレート(シンプル)

さて、皆さん、宴もたけなわですが、残念ながらお開きの時間が近づいてまいりました。

大変名残惜しいですが、そろそろ締めの挨拶に移りたく思います。

皆さん、本日はお楽しみいただけましたでしょうか。

お忙しい中、こうしてお集りいただき本当にありがとうございました。
(また、○○先生にもお越しいただき、重ねてお礼申し上げます。)

短い時間ではありましたが、皆さんのおかげで懐かしくも新鮮なひとときとなりました。

今回を機に、また今後も同窓会を開催できればと思いますので、ぜひ、その際もご参加くださいますようお願いします。

それでは、皆さんのさらなるご活躍とご健勝をお祈りし、これにて閉会の挨拶といたします。

ありがとうございました!

出席者あってこその成功だったと同窓会を振り返り、今後の開催を予告したシンプルな例文です。同窓会の感想については当日の率直な気持ちを述べるとよいでしょう。

閉会の挨拶テンプレート(フォーマル)

さて、皆さま、宴もたけなわではございますが、残念ながら閉会の時間が近づいてまいりました。

大変名残惜しいですが、これより締めの挨拶に移りたく思います。

皆さま、本日はお楽しみいただけましたでしょうか。

至らぬ点もあったかと存じますが、皆さまのおかげで盛況のうちに幕を閉じることができそうです。

あちらこちらで昔話に花が咲く、にぎやかな雰囲気に、幹事としては胸が熱くなりました。

皆さま、お忙しい中、本日のためにお集りいただき誠にありがとうございました。
(また、○○先生にもご臨席を賜り、重ねて感謝申し上げます。)

今回の成功を踏まえ、次回も盛大な会を開催したく思います。

それでは、皆さんのさらなるご活躍とご健勝をお祈りし、これにて閉会の挨拶といたします。

ありがとうございました!

同窓会が成功したことへの感謝を述べながら次回の開催についても触れたフォーマルな例文です。同窓会の様子を振り返り、わかりやすく伝えると出席者からの共感が得やすくなります。

閉会の挨拶テンプレート(ユーモアのあるフレーズ)

■50代以上

だんだん先生との区別がつかなくなってきた私たちですが、次の同窓会でも元気に再会しましょう。

卒業以来、お互いが年齢を重ねている現状に触れ、健康や長寿をテーマにした話題を添えるとよい。

■30代~40代

初恋の相手の激変ぶりに驚愕した方もいるかもしれませんが、それに懲りず次の同窓会でも再会を楽しみましょう。

卒業後の「ギャップあるある」などに触れ、ささやかな笑いをさそうとよい。

■20代

卒業文集では○○と夢を語った私ですが、次の同窓会では○○に負けない○○な自分になっているつもりです。

当時の夢や特技に触れながら、同年代の有名人を引き合いに出して笑えるジョークを考えるとよい。

まとめ

同窓会の挨拶は一般的に「開会の挨拶」「乾杯の挨拶」「閉会の挨拶」の3パターンです。すべての挨拶を幹事が務めるのは進行的にスムーズですが、同窓会を盛り上げるための演出として先生や同窓生に「乾杯の挨拶」をお願いする場合もあります。

同窓会での挨拶を成功させるため、うまくいくコツをおさらいしておきましょう。

  • 明るく元気に話す。
  • 簡潔にまとめる。
  • 軽めのユーモアを加える。

同窓会には結婚式ほど厳格なマナーがありませんし、ビジネス宴会のような上下関係もありません。ぜひ、旧友たちとの再会を楽しみながら、会場が和やかな雰囲気になるよう挨拶してください。

本記事で紹介した挨拶テンプレートを活用していただければ、初めてのスピーチでも失敗なく同窓会に花が添えられるはずです!