内定式は内定を受けてから最初に参加する社内行事ですから、会社の重役や先輩社員を前にしてうまく自己紹介できるか緊張しますよね。
たとえば「なにを話せばいいの?」「どうやって話をまとめればいい?」「印象をよくする話し方は?」など気になることもあるのではないでしょうか。
本記事では、内定式の自己紹介で好印象を残すポイントや失敗しないための注意点をご紹介。自己紹介文の作成に役立つ例文もありますので、ぜひ、ご活用ください。
内定式の自己紹介で好印象を残すポイント5つ
初対面の人が多く集まる内定式では自己紹介が自分への第一印象を左右します。ここでは、自己紹介で好印象を残すためのポイントを紹介しますので、内定式に向けた準備の参考にしてください。
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- 明るくハキハキと話す
- 胸を張って目線の高さで話す
- 話す時間は1分~2分に収める
- 敬語を適切に使って話す
- 自分らしさを打ち出す
それぞれ詳しく見ていきましょう。
明るくハキハキと話す
表情の明るさは新入社員らしいフレッシュな印象を与えます。ハキハキとした明快な話し方によって仕事への意欲や新たなスタートに抱く希望が伝わります。
うまく話そうとして力みすぎると緊張から表情が硬くなったり、ボソボソした話し方になったりして逆効果です。明るくハキハキと話すには、内定をもらった喜びや会社に貢献したい気持ちを味わいながら自己紹介するとよいでしょう。
胸を張って目線の高さで話す
たとえば見られていることを意識しすぎると目が泳いだり、顔が下向きになったりします。好印象を与えるためには胸を張り、目線の高さで話しましょう。
聞き手の顔を見るように意識すると目線の理想的な位置がキープできます。もし聞き手が大勢いるのであれば、目線の高さは変えず順番に相手に視線を送るとよいでしょう。
話す時間は1分~2分に収める
内定式の自己紹介で長々と話すのは避けましょう。話す時間の目安は1分〜2分です。
「わかりやすくまとまった自己紹介ができる」=「相手に要点を簡潔に伝えられる」としてビジネスの場で求められる大切な要素がクリアできます。およそ1分で話せるのは500字程度ですから、紹介文を作成するときの目安にしましょう。
敬語を適切に使って話す
自己紹介では敬語を使う場面もありますが、丁寧に話そうとしすぎて過剰な敬語を使わないよう注意しましょう。
よくあるのは「二重敬語」といって、「いらっしゃられる」「お越しになられる」など同じ意味の敬語を二重にしてしまうケース。「~させていただきます」も、ついつい使ってしまう代表的な過剰敬語です。
敬語の誤用を防ぐには、作成した紹介文をよく読み直したり、ネット上の校正ツールを活用したりするとよいでしょう。
「いらっしゃられる」→「いらっしゃる」
「お越しになられる」→「お越しになる」
「させていただきます」→「いたします」
自分らしさを打ち出す
自己紹介の根幹は「自分らしさ」を打ち出すことにあります。いくら便利でも、ネット上にあふれるフォーマットに頼りきった自己紹介では「自分らしさ」が伝わりません。
本記事でも例文は紹介しますが、あくまでもニュアンスをつかむ目的で参考にし、実際の自己紹介では「自分の言葉」で「自分のエピソード」を話しましょう。自分らしさを打ち出すと、初対面の相手にも人柄や情熱、価値観などがストレートに伝わります。
内定式の自己紹介で話す内容は?基本的な流れ
わかりやすく理想的な時間で自己紹介するため、基本的な流れを押さえておきましょう。
- 挨拶
- 大学名と氏名
- 自分について(趣味、学生時代のことなど)
- 志望理由
- 今後の抱負や意気込み
- 最後の挨拶
特に「自分について」は、どのようなテーマを話すかで自己紹介の印象が変わりますので紹介文を作成するときの参考にしてください。
- 親しみのある自己紹介(趣味、家族など)
- 人柄あふれる自己紹介(バイト経験、励んだことなど)
- 個性がにじむ自己紹介(特技、得意分野など)
内定式で好印象を残せる自己紹介例文
ここでは、内定式で好印象を残す自己紹介のポイントにもとづき3パターンの例文を紹介します。
親しみのある自己紹介例文
こんにちは。○○大学○○学部○○学科の○○○○と申します。
大学では○○を専攻し、○○について研究しました。
私の趣味は「コーヒー」です。もともとコーヒーを飲むのが好きでしたのでカフェで○年間アルバイトもしました。自宅ではコーヒー豆をひくところから楽しんでいます。休日にカフェめぐりをした経験もあります。Instagramを使ってカフェレポートを続けているとカフェ好きの方々から反応をもらえるようになり、趣味に幅が出て「やりがい」を感じています。
「自分の好きなことを伝えたい」というのは、こちらの会社を志望した理由にも通じています。たくさんの方に○○(商品・サービスなど)がもたらす快適さを伝えたいので、アルバイトでつちかったホスピタリティを生かしてお客様や会社に貢献できればと思っています。
1日でも早く仕事を覚えられるよう精一杯努力しますので、どうぞよろしくお願いいたします。
こちらは、「趣味」をテーマにした親しみのある自己紹介です。「コーヒー」「カフェ」「Instagram」といった身近なキーワードでエピソードをまとめているため、関心や共感がもたれやすいのも特徴。趣味と志望理由がリンクしているのも親近感をわかせやすいポイントです。
人柄あふれる自己紹介例文
こんにちは。○○大学○○学部○○学科の○○○○と申します。
大学では○○サークルに所属しています。サークルの先輩からの紹介で、毎年夏休みは地元の小学生たちと無人島へキャンプに行きました。電気、ガス、水道のない環境でのキャンプは過酷でしたが、知恵や工夫が生まれ、問題解決能力もつくので貴重な体験でした。
おそらく、仕事でも「なぜできないのか」より「どうすればできるか」を考えて取り組むべき場面が増えると思います。こちらの会社では自分の経験を存分に発揮できると確信し、入社を決めました。
まだまだ先輩方のお支えが必要な新人ですが、どんなときでも前向きに積極的に励みますので、ご指導のほどよろしくお願いいたします。
こちらは、「キャンプ体験」をテーマにした人柄あふれる自己紹介です。体験した本人にしかわからない具体的なエピソードを語り、「どういうことを頑張ったのか」を伝えています。過去の経験から学んだことの実例をあげ、志望理由や今後の決意につなぐと「頼もしい」「エネルギッシュ」といった印象をもたらします。
個性がにじむ自己紹介
こんにちは。○○大学○○学部○○学科の○○○○と申します。
心理学を専攻していた関係で「認知的不協和」というひとつの概念について学びました。詳しい解説は省略しますが、そこから「脳は自分の都合の良い方に考える」という解釈が得られました。それ以来、なにごともポジティブに考える癖がつき、くよくよ悩むことがありません。
こちらの会社を志望したのは社会貢献度が高いという理由からですが、私自身も常にプラス発想で仕事に取り組み、仕事を通じて関わるお客様にとってお役に立てる人間になれたらと思っています。
1日でも早く仕事を覚えられるよう先輩方のご指導を受けながら努力いたしますので、ご指導のほどよろしくお願いいたします。
こちらは、「得意分野」をテーマにした個性がにじむ自己紹介です。専門知識であっても、普段の生活に「どう影響しているか」についてわかりやすく説くと聞き手に関心をもってもらえます。その分野で知見を広げた人にしかわからない話題で個性を出しつつ、そこから得た経験を仕事への意欲につなげると、新人らしいひた向きさも伝わるでしょう。
内定式の自己紹介で気をつけたい注意点
内定式の自己紹介では気をつけておかないと印象を下げてしまう場合があります。ここでは、やってはいけない3つの注意点について解説します。
- 自慢話を語らない
- ネガティブ発言しない
- 自分を作りすぎない
それぞれ詳しく見ていきましょう。
自慢話を語らない
自己紹介では自分について話す場面がありますが、過去の功績や高く評価されたことなどにフォーカスしすぎないよう注意しましょう。
たとえば「大学○年のときに○○を受賞しました」「このたびの就職活動では5社から内定を受けました」など。自慢話のつもりでなくても自分の強みを語り過ぎると相手を不快にさせる可能性があります。
自慢話と取られないようにするため、「~の経験から~を学んだ、~に関心をもった」というような体験談にもとづく謙虚な姿勢で話を展開しましょう。
ネガティブ発言しない
自己紹介を控えめにしようと遠慮したり、自分らしさを出そうと本音をもらしたりするときに気をつけたいのがネガティブ発言です。
たとえば「趣味や特技のない平凡な人間ですがよろしくお願いします。」「コミュニケーション能力が高くないので接客は不安ですが努力します。」など。
ネガティブ発言への対策としては自己否定せず、「できること」「やりたいこと」をベースにして前向きな表現に徹するとよいでしょう。
自分をつくろわない
自己紹介で自分をよく見せようと話を盛ったり、詳しくない話題について知ったかぶりしたりしないよう気をつけましょう。普段使わないような語句や堅苦しい敬語を多用するのも好ましくありません。
自己紹介では自分をつくろわず、あくまでも自然体の自分を率直に表現しましょう。対策として、自分をよく知る家族や友人などの前で自己紹介を披露し、感想を聞いてみるのもひとつです。
まとめ
内定式の自己紹介は好印象を残すポイントを意識して臨みましょう。
- 明るくハキハキと話す
- 胸を張って目線の高さで話す
- 話す時間は1分~2分に収める
- 敬語を適切に使って話す
- 自分らしさを打ち出す
基本的な流れに沿ってわかりやすく簡潔にまとめるのもポイントです。
自分らしさが伝わる自己紹介は、趣味や特技、過去の経験などにフォーカスしながら自分の言葉でエピソードを述べるのがコツ。印象を下げないよう注意点にも気をつけて清々しい自己紹介を披露してください。